三島由紀夫生誕100周年を記念し、戯曲「わが友ヒットラー」と朗読劇「近代能楽集」を同時に上演する公演が、2025年12月11日から21日まで東京・新国立劇場 小劇場で開催されています。全席指定9,000円、18歳以下は「わが友ヒットラー」を無料で観劇でき、19歳以上の同伴者は4,500円となります。
ストレートプレイの「わが友ヒットラー」は、1934年のナチス党内粛清事件「長いナイフの夜」を題材に、権力闘争と友情の崩壊を描いた三島の代表作で、演出は2022年に読売演劇大賞・上半期作品賞ベスト5入りした松森望宏さんが担当します。谷佳樹さん(アドルフ・ヒットラー役)、小松準弥さん、小西成弥さん、森田順平さんの4人が、独裁者の孤独や政治における友情の脆さを舞台上で掘り下げます。
朗読劇「近代能楽集」では、「弱法師」「卒塔婆小町」「班女」の3作を取り上げ、蒼井翔太さん、風間トオルさん、高橋ひとみさんら豪華な俳優・声優陣が日替わりで出演します。能楽を現代劇として再解釈したこの連作を、声だけで表現する形式とすることで、戦後日本の心の再生、美と孤独、愛と狂気といった主題を観客の想像力に訴えます。
一部公演では出演者によるアフタートークも予定されており、12日・18日・20日の朗読劇と、13日・16日・18日(昼)公演後の「わが友ヒットラー」で実施されます。三島文学の硬質なテーマを現在の世界情勢と重ね合わせながら上演する本公演は、生誕百周年という区切りの年に、三島が問い続けた人間の本質を舞台芸術として再検証する機会になりそうです。
【公演情報】
三島由紀夫生誕百周年記念 二作品同時公演「わが友ヒットラー×朗読劇 近代能楽集」
会場 新国立劇場 小劇場(東京都渋谷区本町1-1-1)
会期 2025年12月11日(木)~12月21日(日)
source: PR TIMES
